コラム

COLUMN

関節と幹細胞治療

2022.07.12

院長コラム東京編

私どものクリニックで行う幹細胞治療は、体性幹細胞である脂肪由来幹細胞群を腹部の皮下脂肪から採取し、細胞を分離増殖させるものである。

細胞採取には、 14-16G 生検針を用いる。腹部を十分に消毒し、局所麻酔の後、生検針を使って、組織を5−6個採取する。痛みはほとんどない。

その後細胞加工施設で細胞を分離増殖させる。私どもは、 増殖させた細胞1000 万個を10分割し細胞保存、いつでも使えるようにしている。

そして、治療日が大体決まったら、同意書をl記載いただき、治療用の細胞加工を開始するのである。おおよそ2週間で細胞は一億個に達し、投与スタンバイとなるのである。

こうして準備した細胞は、整形外科の患者様には、関節注射で、脳、肝臓、自己免疫疾患の患者様には、点滴で投与されるのである。

変形性関節症の患者様への幹細胞治療のプロトコールは、私どものクリニックでは確立している。

最も推奨するのは、 PRP または PRP 融解液と幹細胞塊の併用治療で、患者様は、投与後痛みから一年以上解放される。幹細胞塊については、いずれ述べるが、私どものクリニックが独自に開発したデバイスと手法で、作成を行うのである。

 

私どもの用いる幹細胞は、自分から採取した細胞であるので、自家とよぼれるが、他人の細胞を使う場合、他家、と呼ばれる。

間葉系幹細胞である脂肪内幹細胞は、細胞自身から免疫調節物質が大量に放出され、他家細胞であっても、問題ないことが知られている。

従って、高齢や各種基礎疾患があり、自分の幹細胞をなかなか増やすことができないような患者様は、他家細胞の方が、培養期間も短く、かつ放出されるサイトカインの量、細胞の viabilityも優れているために、適当ではないか、と推測されている。

今後、他家細胞移植が、再生医療でも標準的となるであろう。

過去のコラム一覧

2024.01.07

院長コラム東京編

神社参り
2023.12.16

院長コラム東京編

肝硬変の患者
2023.12.16

院長コラム東京編

プライベートガーデン
2023.12.16

院長コラム東京編

富士山
2023.12.16

院長コラム東京編

医療英語コミュニケーション
2023.12.16

院長コラム東京編

東京の街中
2023.12.16

院長コラム東京編

久しぶりの家での休日
2023.11.15

院長コラム東京編

感謝と報い

さらに過去のコラムを見る >