アーサー車に乗らない
院長コラム東京編
アーサーは、小さい頃からポアロと一緒に生活し、行動していた。お出かけはもちろんポアロと一緒で、ポアロの後をくっついて、動き回っていた。お散歩、旅行では、ポアロは自由気ままに自分の好きなところでいってしまうのであるが、アーサーは、そのポアロの後をついて回っていた。当然車でのお出かけの際には、ステーションワゴンの後ろを開けると、ポアロが飛び乗り、アーサーが続くのである。しかしポアロが死んで、しばらくするとアーサーの行動に異変が見られるようになった。お出かけの際に、ワゴンの後ろを開けてやっても、モジモジして乗らないのである。そのうちに、無理矢理乗せようとすると、ストライキを起こし、後づさりして、乗ってこないのである。そこで、私たちは、パンやチキンやアイスで車の中に誘導することを考案し、実行にうつしたのである。この方法は、しばらくの間成功して、長距離旅行でもなんとかアーサーを連れ出すことができていた。しかし、この方法も、アーサーは学習し、そのうちに引っ掛からなくなったのである。私たちは途方に暮れてどうしようと考えた。ある時、別荘に出かけたさいに、帰りの車に乗ろうとしなかったので、近くにいた別荘の係の人に乗せてくれるよう頼んでみた。わたしとともに、前足と後ろ足をガッチリと掴み、車に載せたのである。そうすると、驚くなかれ、アーサーは全く抵抗することなく、なんのことなく、車に乗ったのである。
それ以後、奥さんと二人でアーサーをキープして、車に乗せることにした。 このような格闘を学習しつつ、アーサーとのお出かけは、元のしづけさに戻りつつあるのである。
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