コラム

COLUMN

飛騨路

2022.01.10

院長コラム東京編

冬の飛騨路、雪景色の中、下呂温泉に行った。下呂温泉では必ず水明館に宿泊する。理由は、部屋のお湯が温泉であることと、温泉プールがあること、である。この両方が満たされるのは、私が知る限り、ここと富士屋ホテルである。今回は、11階に宿泊し、朝夕部屋食にした。というのも、最近またコロナ患者が爆発的に増えており、バイキングなど接触の多い食事は心配であるからである。ということで、今回は、プールへ一回行ったが、そのほかはずっと部屋で過ごすことになった。

夕食は、一月ということで正月料理も兼ねたもので、結構ボリュームがあった。

翌日は、快晴で、12:00には、旅館を後にした。飛騨路の帰路は、12:20発ワイドビュー飛騨のグリーン車に乗った。今日はいつもの10両ではなく4両連結である。往路は、雪のため、グリーン車はなしであり、プラットフォームについて初めてわかったため、普通車の空いている席へ座ることになった。お陰で、狭い座席で、ガヤガヤした車両の中、過ごすこととなった。それに対して、グリーン車は、1+2で3列となっている。両側ともにガラス窓が広く、景色が良く見えるようになっている。いわゆるパノラマカーである。下呂からは、雪景色が続き、狭い峡谷沿に雪を抱く小高い山が続いている。

列車はディーゼルで特有の音で走り抜ける。この飛騨路は、立ち寄りたくなるスポットが満載で、有名どころでは、白川、高山、飛騨古川そして下呂となる。どこの街も風情があるのであるが、下呂と奥飛騨は温泉町であり、今回の旅の宿泊も下呂である。本当は奥飛騨の濁り湯を楽しみたいのであるが、奥飛騨は高山駅からちょっと遠く、往復に時間がかかってしまうのである。そこで私ども夫婦の行きつけは下呂ということになっている。

下呂から小一時間も列車にゆられると、外の景色は一変する。枯れた田んぼと点々と並ぶいえいえとなる。美濃太田の町が近づいてきたようで、街の匂いが漂ってくるのである。列車はリズミカルに飛騨路を駆け抜けて、一路岐阜から名古屋へと向かうのである。

当然スピードはのぞみと比較して遅いのであるが、なかなか味わいのある乗り心地である。車内は非常に静かで、普通車とは断然違いがある。
特に一人旅の時は、1人掛けの座席が広いガラス窓を独り占めするように配置されており、こちらがお勧めできると思っている。美濃太田を出発すると、次はいよいよ岐阜である。岐阜で列車は反対方向に走るようになり、2-30分で名古屋へ到着する。

在来線のプラットフォームは、新幹線と異なり、ガラガラでのどかな感じである。
何か飲食を持ち込んで、列車の座席に乗り込む在来線のスタイルは、ノスタルジーがあり、時にはありがたいものである。

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