コラム

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自動培養装置

2023.01.20

院長コラム東京編

私どものクリニックでは、細胞加工施設 (CPC) という細胞を培養するクリーンルームで幹細胞を作成している。この作業は、結構煩雑で、1億個まで細胞を増やすのは、患者様によっては困難である。例えば、高齢の患者様やある種の基礎疾患のある患者様は、細胞が極めて増やしにくく、細胞加工技術者の方が苦労しているのである。最近、細胞を自動で培養する装置が開発されつつあり、クリニックで使ってみませんかという話がある。今回の話は、沖縄のある企業さんが開発した細胞培養装置の話である。
1ヶ月ぐらい前より、看護部と情報交換をお願いしていたのであるが、細胞を組織から採取するのに、特殊な布を用い、特殊な装置で細胞を培養すると、細胞が簡単に増殖するということである。
細胞を増殖させるのに苦労している私どもとしては、魅力的な話である。ということで、昨日ズームで会議を行ったわけである。装置は、 50cm 四方の大きさで、比較的小型である。ただし、一つの機械で、一人分の細胞しかできないということであるから、効率はあまり良くない。それでも、2−3週間ほどで細胞培養が完了すると言う話であるので、これまで細胞加工技術者が、手間暇かけて細胞を育てていた作業時間が大幅に縮小されると言うことで、可能性を感じている次第である。年間 100 培養以上をこなす私どものクリニックが、今後細胞治療を拡大することを考えると、自動培養装置は必須のアイテムとなるのでは、と考える次第である。

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