祇園祭:宵山
院長コラム東京編
祇園祭は、毎年7/15前後に行われる。
ここ三年、コロナ禍のために中止であったが、今年は久しぶりに開催される。
祇園祭で有名であるのは、山鉾巡行であるが、前日、前々日に行われる宵山も興味深い催しである。
5年ぐらい前、祇園祭のために柊屋に宿泊した。
前日夜、懐石料理が美味しくて、京都の地酒をたくさん飲んでしまった、そのため奥さんはぐっすり眠ってしまい、私は一人で宵山見学に出かけた記憶がある。
ことしもやはり、柊屋に宿泊したが、さすがに夜の食事の際のお酒は控えめにし、宵山に備えたのである。
ちょうどその時、奥さんの携帯電話が鳴り、京都に住むポーランド人の友達アンナからであった。アンナ夫妻は、御所の北にある相国寺門前に住んでいる。
宵山は夜中までやっているので、久しぶりにアンナに会うため、相国寺に向かうことになった。たまたまアンナは一人で、積もる話があるので、家に上がって、おしゃべりすることになった。
話が盛り上がると、アンナが珍しいルビー色の貴腐ワインを引っ張り出してきた。
このワインは、バチカンで密かに飲まれている秘密の逸品であるとのこと。結局このワインをしこたま飲んでしまい、できあがったのである。
当初の目的を思い出し、急いでタクシーに飛び乗り、宵山に向かったのである。祇園祭後祭では、宵山は屋台も歩行者天国もない。
それでも鉾周辺では、ぴいヒャらチンコンコンとお囃子の音が鳴っていた。
四条から北。新町通と室町通のあたりでタクシーを降りて、提灯で明るい場所を目指して歩いて行く。
200年ぶりに再現された鷹山、北観音山、南観音山と鉾が通りに並んでいる。装飾品は外されているが、鉾の大きさには圧倒される。
京都へ来る前に、京都に住む辻野さんから魔除けのちまきを送っていただいており、ちまき探しはしなかった。
小一時間宵山巡りをし、麩屋町通りにある柊屋に帰ってきたのである。
時すでに午前様。夜中まで出歩くのは久方ぶりである。
明日の山鉾巡行は、9:30スタート。前祭より規模は小さいが、宵山後祭は、大人がゆったり楽しむイベントと感じた次第である。
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