コラム

COLUMN

坂本龍一のfuneral

2023.06.19

院長コラム東京編

坂本龍一が亡くなった。彼は、亡くなる直前に、自分の葬儀の際の音楽として、一枚のアルバムをリリースした。Funeralである。彼が、愛したのであろう楽曲が20曲程度収められている。ほとんどが、クラシックやクラシック調の映画音楽であるが、異彩を放つのが唯一ジャズで選ばれたビルエバンスである。私はビルエバンスがすきで、西尾の別荘にる時、夜はかならずこれである。ジャズといってもジャズらしくなく、落ち着いて聞き流すことができる。夜車の運転の際も、決まってビルエバンスである。
最近坂本龍一が推薦するラベルやドビッシーを昼間かけていることが多いが、繊細で美しく知的な音楽ばかりである。坂本龍一という人間性がよく現れる選曲と考える。そういえば彼が作曲した「戦場のメリークリスマス」「ラストエンペラー」なども同様のテイストである。
自分の選曲した至極の名曲に囲まれ、人々への感謝と共に、あの世へ旅立つ。
見習うべき洗練されたセレモニーの演出と考える。

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