コラム

COLUMN

番町マンション

2021.06.13

院長コラム東京編

東京に番町というところがある。ちょうど江戸城の西、旗本が多くの住んでいた場所である。永田町にも近く、議員さんたちの住まいもある。東京の名門女子高がいくつかあり教育環境も整っている。東京駅にも近い。など好立地条件であり、しかも岩盤がしっかりしているので、地震にも強い土地柄である。明治時代になると、多くの文人が住んでいたようで、名所旧跡巡りのような散歩道も整備されている。ということで、今住んでいる文京区のマンションから転居しようかと考えた。今住んでいる文京区小石川も小石川植物園や公園が多く緑に溢れている。大学が多く、地下鉄茗荷谷のあたりは、学生向けの喫茶食堂が溢れている。公共のテニスコート、有名な和菓子屋もある。気に入っている場所ではあるが、そろそろ飽きてきたのである。

ちょうど入居者募集をしている、番町のマンションを見つけたため、研究することとした。驚いたことには、価格が高い。下は一億円から上は10億円である。こんなマンションがあるのかと思い、ネットで調べてみると、東京には10億円を越すマンションがあるらしい。営業担当者に勧められて、一度場所を見に行くこととした。番町というところは、緑が少なく、ビルばかりである。主にマンションで、企業ビルも混在する。所々古い一軒家がある。このような街中には、今まで住んだことがないので、どうしたものか、と考えた。しかし次回に述べるが、東京で開くクリニックには近くなるので、便利である。
何回か担当者と話してみると、意中の部屋をもうしこんでも抽選らしい。倍率が高いそうである。期限ギリギリに申し込んで、抽選の日を待った。第一候補から第三候補まで上げておいたので、どれかは当たるであろうと思っていた。抽選の日の夜、電話がかかってきた。いつもの担当者ではなく、女性の声である。「残念ですが落選です」数ヶ月間時間をかけてきたが、この瞬間プロジェクトは終わったのである。
東京都心でマンションを手に入れるのは難しいということを勉強したのである。

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